[注意]:この記事は2009年の記事です。(2012年5月12日追記)
[過去記事保存版]:接種後死亡事例の多い「化血研」製新型インフルエンザワクチンについて
厚生労働省HP2009年12月9日付け資料「新型インフルエンザワクチンの接種後副反応報告及び推定接種者数について」
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1209-02.pdf
によれば、2009年11月13日から12月8日までの間に新型ワクチン接種後に副作用が原因で亡くなられた可能性がある方は64名ですが、そのうち、第5例目の方は亡くなられた12日前に新型インフルエンザワクチン接種され2日前に季節性ワクチン接種されてるので新型インフルエンザワクチンが原因でない可能性が高いので新型インフルエンザワクチン接種後死亡者から除外すると63例になります。その63名中41名までが「化血研」(注1)製の新型インフルエンザワクチン接種後にお亡くなりになってます。逆に「北里研」の新型インフルエンザワクチン接種で亡くなられた方は名のリストにはありません。(ただし、第5例目の事例の方は「北里研」製の季節性インフルエンザワクチン接種の二日後にお亡くなりになられています。)
ここで、化血研製新型インフルエンザワクチン全体として見れば、化血研製新型インフルエンザワクチン接種後の死亡事例が他のワクチンメーカーのワクチンより圧倒的に多い原因は、化血研の新型インフルエンザワクチン製造出荷量が他のワクチンメーカーの新型インフルエンザワクチンの製造出荷量より圧倒的に多いので接種人数も圧倒的に多いと推定され、接種人数が圧倒的に多いのが原因と思われます(注2)。また、第45例目の方は接種時にすでにインフルエンザに感染してるのに予防接種を強行したので化血研製ワクチンより医師の過失が原因である可能性が高いと考えられます。
しかし、12月8日報告分までに化血研製新型インフルエンザワクチンのロット「SL02A」は12名の死亡事例報告があり、「SL04B」についても10名の死亡事例報告の報告があるので、その他のロット(他のワクチンメーカーのロットと化血研の「SL02A」と「SL04B」以外のロット)で12月8日までに接種後死亡報告の無い医療関係者と妊婦を除外(注3)した接種者での死亡比率の平均値(約17万8751人に一人)と比べると化血研の「SL02A」の死亡比率(約3万7500人に一人)は約4.77倍、「SL04B」の死亡比率(4万5000人に一人)の約3.97倍もの高率になるのが計算で判明しました(注4)。ここまで死亡比率がかけ離れている事から化血研製新型インフルエンザワクチンのロット「SL02A」と「SL04B」の薬液には欠陥があると推定されるので、接種を緊急に停止し廃棄または回収すべきであると考えられます。
追記: 本文記載後に発表された厚生労働省・2009年12月18日付け資料「新型インフルエンザワクチンの接種後副反応報告及び推定接種者数について」によれば、本文記載後に死亡者数は更に増加し、ロット「SL02A」のワクチン接種で15名亡くなられ、「SL04B」のワクチン接種で11名亡くなられた事が判明した。よって、本文記載の状況よりロット「SL02A」と「SL04B」の死者数が更に突出しているはずである。ロット「SL02A」と「SL04B」のワクチンの接種停止・回収が遅れれば更に死者が増加する可能性が高い。(2009年12月21日)
注意: この項目のタイトル及び内容は二度大幅に変遷しました。
私は当初は化血研製新型インフルエンザワクチン全体が死亡比率が高いと考えていましたが出荷量を前提に考えると化血研製新型インフルエンザワクチン全体の平均では他のメーカーの新型インフルエンザワクチンと死亡比率が同程度の可能性が高い事に気付き2009年12月8日に訂正しタイトルも変更しました。
しかし、その後、木村盛世医師(厚生労働省技官)の化血研製新型インフルエンザワクチンのロット「SL02A」の危険性の指摘(注5)を参考に、独自に計算してみると化血研製新型インフルエンザワクチンのロット「SL02A」と「SL04B」の死亡比率が特に高い事が判明したので2009年12月12日に内容を大幅に変更しタイトルも変更しました。
(注1)「化血研」の正式名称は「財団法人化学及血清療法研究所」で、所在地は「熊本市大窪一丁目6番1号」です。
(注2) 厚生労働省HPの以下の記事参照。
2009年10月15日付け資料「新型インフルエンザA(H1N1)ワクチンの初出荷等のお知らせについて」
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/10/dl/info1015-01.pdf
2009年10月16日付け資料「新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンの第2回出荷等のお知らせについて」
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/10/dl/info1016-02.pdf
2009年10月27日付け資料「新型インフルエンザA(H1N1)ワクチンの第3回出荷等のお知らせについて」
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/10/dl/info1027-01.pdf
2009年11月17日付け資料「新型インフルエンザA(H1N1)ワクチンの第4回出荷等のお知らせについて」
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/hourei/2009/11/dl/info1117-02.pdf
(注3) 最優先接種の医療関係者は型番から最初に出荷されたであろう「SL01A」を接種し、妊婦は北里研のシリンジ型を接種するケースが多いと考えられます。そのため、「SL02A」や「SL04B」のほとんどは、医療関係者や妊婦以外に接種されたと考えられます。「SL02A」や「SL04B」と比較のための条件をそろえるため最優先接種の医療関係者と妊婦の接種分を除外して考えました。
(注4) 厚生労働省HP2009年12月9日付け資料「新型インフルエンザワクチンの接種後副反応報告及び推定接種者数について」
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/12/dl/infuh1209-02.pdf
によれば、接種開始から12月6日までの推定接種者は最大932万人と考えられるとしています。しかし、医療機関納入分が即座に接種されるわけでないので、厚生労働省HP2009年11月17日付け「新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンの標準的なスケジュール」
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/infu091117-02.pdf
にしたがって推定します。(スケジュール表の区切り以外の日は日割り計算で推定しました。)
スケジュール表によれば、接種予定人数は11月末で616万人、12月10日で1068万人なので、日割り計算により12月8日時点で977万6千人接種済みと推定できます。(ちなみに、スケジュール表による日割り計算では12月6日時点の接種済み人数は887万2000人なので医療機関納入分の932万人分以下となり矛盾は起きません。)また、スケジュール表によれば、妊婦は11月1日接種開始で12月15日までに65万人接種予定なので、日割り計算により12月8日時点で54万7400人接種済みと推定されます。さらに、スケジュール表によれば、優先接種医療関係者は11月半ばまでに100万人接種済みとされています。
尚、化血研担当者によれば、11月末までに出荷した化血研の10ml瓶のロットは2万5千本で二回接種の場合には延べ22万5千人分との事でしたので、現行の成人一回接種方式だと約45万人分となります。
よって、スケジュール表による12月8日時点接種者数977万6千人より、優先接種医療関係者と12月8日までに接種予定の妊婦の人数と化血研の「SL02A」と「SL04B」の接種可能分を除外すると、約732万8800人となります。
厚生労働省HP2009年12月9日付け資料「新型インフルエンザワクチンの接種後副反応報告及び推定接種者数について」の接種後死亡事例総数64例から新型インフルエンザワクチン接種より季節性インフルエンザワクチン接種が死亡原因と思われる第5例目を除外すると総数は63例ですが、化血研の「SL02A」化血研の「SL02A」ロット接種後死者数12人と「SL04B」ロット接種後死者数10人を除外すると、41人です。
結局、12月8日までに判明した接種後死者数から化血研の「SL02A」と「SL04B」接種後死者数を除外した他のロットの死者と、スケジュール表を元に12月8日時点での接種人数から比較的健康人比率の高い医療関係者と妊婦を除外した人数で死者一人当たりの接種人数を求めると17万8751人に一人の割合の死亡比率となります。
逆に、化血研の「SL02A」ロット接種後死者数は既に判明してるだけでも12人名なので約3万7500人に一人の死亡比率となり「SL02A」と「SL04B」以外のロットの医療関係者・妊婦除外した平均値・約17万8751人に一人の死亡比率の約4.77倍いなり、「SL04B」ロット接種後死者数も既に判明してるだけで10人なので「SL02A」と「SL04B」以外のロットの医療関係者・妊婦除外した平均値17万8751人に一人の死亡比率の約3.97倍になるのがわかります。
(注5) 木村盛世医師(厚生労働省技官)のtwitterでの指摘参照
http://twitter.com/kimuramoriyo/status/6006768481
>ちなみに化血研のSL02Aというロットは5名が早期死亡しているのに問題になっていないとはおかしい。
2009年12月13日 (ただし、追記は2009年12月21日)
(2009年12月4日版はこちら、 2009年12月10日分はこちら)