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 日本は尖閣諸島で環境破壊をしまくっていた

 

   尖閣諸島を日本政府から借り受けて事業を行った古賀辰四郎氏は希少生物を乱獲 (注1) し、黄尾島嶼では従業員の不始末から家猫のつがいが上陸しアホウドリを食べまくり (注2) 、周辺海域ではダイナマイト漁をしていた疑いが濃厚だからです。そして日本政府は古賀辰四郎の環境破壊を放置していたのです。

   下掲の画像の『公文雑纂・明治四十二年・第四巻・内閣四』中の『古賀辰四郎ヘ藍綬褒章下賜ノ件』資料 (注1) での古賀辰四郎氏の事業内容での、「羽毛の採集・水禽の剥製」では主として人間が近寄っても逃げないアホウドリが捕獲され久場島 (黄尾嶼) での家猫の爆発的繁殖 (注2) と相まってアホウドリが絶滅危惧種になる原因を作り出し、また、「鼈甲の漁獲採集」の「鼈甲」とは現在は絶滅危惧種となっている海亀のタイマイの甲羅の加工品 (注3) です。更に、「珊瑚採集」では宝石サンゴを採集していたものと思われます。

   尚、古賀辰四郎氏の尖閣諸島事業を引き継いだ古賀善次氏魚釣島 (釣魚嶼) でヤギを放牧 (注4-1) (注4-2) (注4-3) し、第二次大戦後にアメリカ軍が黄尾嶼(久場島)・赤尾嶼(大正島)を射爆場にした事も環境破壊に拍車をかけており、日本側の占有によって尖閣諸島(冊封使列島北部)は環境破壊されまくったのです。尖閣諸島が絶海の孤島で固有種も存在し、人類にとって貴重な遺伝子資源が存在する可能性があり、環境保護を重視する現代国際法の観点では重過失・「負の実効支配」と考えられます。

(上掲の画像は田中邦貴氏のホームページの右urlの画像を引用。 http://www.tanaka-kunitaka.net/senkaku/2a13san1108-koga/034.jpg

   今世紀 (21世紀) の国際法判例では、リギタン島・シパダン島に対する主権事件では20世紀前半の1917年のウミガメ保護の法令が領有の大きな決め手となっており、また、明治時代から宮島幹之助博士が1901年時点において既に、漁船から黄尾嶼 (久場島)に逃亡した家猫の爆発的繁殖を予想され黄尾嶼 (久場島)における海鳥の絶滅の危険の警鐘を鳴らされていた事 (注2) から、時際法の観点からも20世紀前半の日本の怠慢による環境破壊放置は重過失・「負の実効支配」が認定される可能性があります。

   この日本や日本人による占有下での環境破壊は環境重視の現代の国際法の観点からは、本来ならば中国側に決定的に有利な切り札で、このカード一枚だけで圧勝できるはずなのですが、現在の中国が環境破壊大国・希少生物及びその殺傷死骸の一部の不正輸入大国であるため、英米諸国の裁判官 (または仲裁人) が英米法の「クリーンハンドの原則」を根拠に中国側による古賀辰四郎氏や駐日アメリカ軍環境破壊行為とそれを放置した日本政府の責任追及を許可しない可能性があります。そのため、中国がこの切り札を確実に有効に使うには、中国は中国本土での環境保護とワシントン条約違背の密輸防止とゾウやサイの密猟防止のため野生のゾウやサイのいる国に対して密猟防止のための十分な費用負担を中国政府がして環境保護の実績を積むのが望ましいでしょう。


目次

2018年11月5日 ( 2016年9月3日・当初版は こちら 。尚、2016年10月20日にタイトルを変更しました。 )

御意見・御批判は対応ブログ記事・[ 日本は尖閣諸島で環境破壊をしまくっていた   浅見真規のLivedoor-blog ] でコメントしてください。

浅見真規 vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp


(注1) 希少生物乱獲の証拠の重要部分は、国立公文書館が所蔵する『公文雑纂・明治四十二年・第四巻・内閣四』中の『古賀辰四郎ヘ藍綬褒章下賜ノ件』に記載されています。

しかし、国立公文書館の資料をインターネットで公開している国立公文書館アジア歴史資料センターのサイトでは公開されていません。

田中邦貴氏のホームページでカラー画像は下記urlで閲覧可能です。

http://www.tanaka-kunitaka.net/senkaku/2a13san1108-koga/034.jpg

また、笹川平和財団・[ 島嶼資料センター ]で白黒画像が [  古賀辰四郎氏による尖閣諸島の開拓(1884年~)  ] 記事の典拠資料・Ref.1

[ 日本帝国褒章ノ記・古賀辰四郎ヘ藍綬褒章下賜ノ件写 ]として公開されています。

https://www.spf.org/islandstudies/jp/wp/infolib/docs/05_industry002_doc01.pdf

 

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(注2) 宮島 幹之助 (1901): 地学雑誌Vol. 13(1901) No. 1 , p.16-18参照。宮島 幹之助 博士は1901年時点において既に、漁船から黄尾嶼 (久場島)に逃亡した家猫の爆発的繁殖を予想され黄尾嶼 (久場島)における海鳥の絶滅の危険の警鐘を鳴らされていた事がわかる。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jgeography1889/13/1/13_1_12/_pdf

 

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(注3) wikipedia「鼈甲」、及びwikipedia「タイマイ」 参照

 

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(注4-1) [ 尖閣諸島関連記事データベース ] で公開されている 「先嶋朝日新聞」の昭和5年7月28日記事 [ この頃無人島 古賀氏より拂下出願 ] 参照。

http://www.city.ishigaki.okinawa.jp/100000/100500/senkaku/detail.php?id=20104&era=s&nendai=00

>山羊も兎(黒色)、鳩等も居ます。

 

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(注4-2)  [ 領土編入と古賀辰四郎、領有後の尖閣諸島における漁業(上) ] PDF 参照。( 以前、ネットで入手したが、現在閲覧不能。PDFファイルのダウンロード時にダウンロード・サイトのurlを記録してなかったが、CANPANプロジェクト のサイトにあったように記憶している。)

 

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(注4-3) [ 尖閣諸島の領有権問題 ] の [ 尖閣諸島の陸で暮らす生き物たち ] 参照。

http://senkakujapan.jog.buttobi.net/

 

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