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 核保有しても「みせしめ核攻撃」に反撃できない可能性大

 

   現時点では日本が他国から核攻撃を受けるとアメリカが報復核攻撃をしてくれる事になっています。いわゆるアメリカによる「核の傘」で直接的に守られています。ところが、北朝鮮が本当にアメリカ本土を攻撃できる水爆弾頭ICBMを保有すれば、アメリカは北朝鮮から日本が核攻撃を受けてもアメリカが北朝鮮に直接報復すると北朝鮮からアメリカ本土に水爆ミサイル攻撃を受ける危険があるので、事前に日本に数十発の核兵器を保管しておき北朝鮮から日本が核攻撃を受けた場合に日本に引き渡すニュークリア・シェアリング (注) という手法を採る可能性が指摘されています。いわば、「核の傘」を分けて貸し出すような手法です。また、日本が独自で核兵器開発して核保有しようと主張する論者もいます。

   将来、北朝鮮が本当にアメリカ本土を攻撃できる水爆弾頭ICBMを多数保有し、かつ、高性能電波吸収塗料を入手して弾頭のステルス性能向上 (別記事・[ 火星12・14がステルス(電波吸収)塗装されている可能性 ]参照 ) を図れば、日米のミサイル防衛は機能不全に陥りアメリカは日本を放置するでしょう。そうなれば、北朝鮮は法外な要求を日本に突きつけてくるでしょう。たとえば、過去の植民地支配の賠償名目で国家予算の1割を北朝鮮に毎年上納する事や在日北朝鮮人犯罪者の逮捕・処罰が冤罪だとして無罪放免を要求するかもしれません。そのような無法な要求を日本が拒否し続ければ、北朝鮮は日本に対して「みせしめ原爆」攻撃するかもしれません。

   もし仮に、日本がニュークリア・シェアリングもしくは独自の核兵器開発によって核兵器共有または核兵器保有しても、北朝鮮が日本の中規模の都市に対して「みせしめ原爆」攻撃し10万人程度の死者が出た場合に報復核攻撃できるでしょうか?

   日本では核シェルターは、ほとんど普及していません。先進国では圧倒的に最低レベルです。ところが、北朝鮮の首都の平壌では大深度防空壕が完備しており、現行の核弾頭型バンカーバスターでも破壊が困難なのです ( 別記事・[ 現行のバンカーバスターでは核弾頭型でも北朝鮮の大深度地下壕に通用しない ]参照 ) 。つまり、「みせしめ原爆」攻撃に対して、日本が北朝鮮に報復すれば北朝鮮から水爆ミサイル攻撃を受けるのです。北朝鮮が高性能電波吸収塗料 (ステルス塗料) を入手し水爆弾頭に塗布していれば、一発目のステルス水爆ミサイルを日本上空で爆発させるEMP (電磁パルス) 攻撃により日本のミサイル防衛網を機能不全にしてから日本全土に水爆攻撃してくるでしょう。その結果、日本人の大半は死亡し、逆に金正恩や北朝鮮軍幹部や北朝鮮の精鋭部隊やミサイル部隊は生き残るのです。金正恩は日本から国家予算の一割を毎年得れるなら北朝鮮人が何百万人死ぬ結果になっても「みせしめ原爆」攻撃し、日本が報復核攻撃すれば日本を廃墟にするという賭けを平気で実行する危険があります。結局、民主主義国家で国民の生命を重視すれば、日本は北朝鮮から「みせしめ原爆」攻撃されても泣き寝入りするしかないでしょう。

   冷戦時代以降の核保有大国間どうしでは、自国が核攻撃を受ければ報復として残存した核兵器により報復として全面核攻撃するという「相互確証破壊」戦略によって核戦争が防止されて来ました。しかし、核シェルター普及率が極めて低い日本の場合は大深度地下壕が整備され一般国民の命を軽視して平気で危険な賭けをする北朝鮮に「相互確証破壊」戦略で対抗できないのです。

   よって、北朝鮮が本当にアメリカ本土を攻撃できる水爆弾頭ICBMを多数保有する以前に北朝鮮を非核化するか、または、10年以内に日本も百兆円以上の費用がかかっても核シェルター普及させるしかないでしょう。


目次

2017年10月18日

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浅見真規 vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp


(注) wikipedia「ニュークリア・シェアリング」参照。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ニュークリア・シェアリング

 

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