(注意)これは、閲覧用ではありません。こ れは、過去記事保存資料用です。最新版を御覧ください


(注意)で きるだけ正しく有用な記載を目指して書いていますが不正確な点があるかも知れません。実行に当たっては自己責任で御願いします。


やむを得ずマスクを再使用する場合の注意


マスク再使用考察の経緯

   使い捨てマスクの再使用は危険が伴うので本来ならば避けるべきです。しかし、 一般人の場合、十分な分量のマスクの購入が困難な場合もあります。そのため、やむをえずマスクを再利用せざるを得ない場合もあります。

   また、一般人の使用したマスクは医療関係者が使用したマスクのように大量のウィルスや有害菌にさらされて いない場合もありま す。そのため、十分に注意を払えば再利用の余地はあります。(ただし、抗菌・抗ウィルス素材や耐水性素材の使われていない使い捨てマスクでは至近距離から く しゃみや咳の大粒の飛沫の直撃をマスク外側にベットリと受けた場合には、安全な場所に到着直後に廃棄・交換すべきです。)


マスクの再使用法  (マスク再使用には危険が伴う事に十分に留意し、自己責任でお願います。)

 

 [ 注意: ガーゼ マスクやFSCマ スクのように再利用を前提に作られているマスクで、そのパッケージ等に説明が記載されてる場合には記載の方法に従ってください。]

 

   再使用の場合、一度使用したマスクの外側にはウィルスが付着 してる危険を認識してください。そのため、マスクの外側と内側は必ず区別し てく ださい。また、カビや有害菌や雑菌の繁殖の危険に留意し、やむ を得ず再使用をする場合は子供の手の届かな い乾燥した場所で陰干し(注1)して、変色・異臭(新しいマスクの臭いと は別の臭い)・異常がないか確認してから再使用してく ださい。(最低一日一回は完全に乾燥させてください。)それから、再使用の前提で使う 場合には口元を清潔にしてから着用してください。ウイルス飛沫感染予防用のマスクは花粉症用マスクより通気性が悪いため、結露しやすく乾燥しにくいので、 完全 に乾燥しない限り翌日の使用は見合わせてください。特に、カビはカビ毒と呼 ばれる危険な化学物質を 作る場合がありますので御注意ください。

   また、再利用の場合、マスクが劣化してくる危険を認識してください。マスクには寿命があります。やむ を得ず予定された寿命を超えて使用される場合は自己責任で十分に確認してくだ さい。特に、耳にかける部分がソフトな不織布でできているマスクは繰り返し使用すると緩んでくるので危険です。

   高性能フィルター付きガーゼ・マスクの場合、フィルターを含むマスク本体を繰り返し洗うとフィルターが劣 化します。(空気が乾燥している時 に短時間の使用の後で、結露も湿り気も無く、あまり汚れも無い場合には内側の当てガーゼのみの洗濯に留め本体は陰干しするのが良いかもしれません。ただ し、自 己責任で願います。ちなみに、「withnews(ウィ ズニュース)」記事によればフィギュアスケートの羽生結弦選手が愛用している株式会社くればぁ社製の高級マス クの場合はフィルターを外して洗う仕様になっているそうです。)尚、抗ウイルス素材で作られたマスクでマスク全体を50回洗えると宣伝してい るマスクがありますが、そのようなマスクの購入にあたっては事前に活性ウイルス遮断性能について製造元に問い合わせる事を推奨します。


重要注意点:

   陰干しによりマスクを完全に乾燥させると、飛沫の水分が無くなり粒子の直径が小さい飛沫核になり、また乾燥によって飛沫核 の一部が遊離し、飛沫核の一部が家庭用マスクのフィルターを通過しうる。問題はその飛沫核の感染活性の程度である。
   ここでは、空気感染(飛沫核感染)をしないか空気感染が稀なウイルス及びマスクに付着後数時間で感染活性が大幅に低下する ウイルスを前提とし、完全に乾燥させて飛沫核になった状態では感染活性が無いか大幅に低下していると仮定した。

   ちなみ、2020年1月末時点ではインフルエンザ・ウイルスも武漢で発生した新型コロナ・ウイルスも空気感染(飛沫核感 染)をしないか空気感染が稀だと推定されている。また、新型コロナ・ウイルスについてはWHOは物体付着後の感染活性残存期間に ついて"the virus may survive a few hours or more"としており (注2) 、その説を前提にす れば、微小な飛沫がマスクに少量付着しただけならマスクを一晩陰干しすれば感染活性が大幅に低下すると考えられる。ただし、新 型コロナ・ウイルスについて物体付着後の感染活性残存期間が最長9日間とする説 (注3) もあるのでマスクの 備蓄が十分にある場合や至近距離の感染者から咳やくしゃみでマスクに大粒の飛沫の直撃を受けた場合はマスクを使い捨てて新品に交 換すべきである。

   尚、マスクの消毒用に次亜塩素酸水スプレーが市販されている。自己責任で購入・使用を検討されたい。できれば厚生労働省か 研究機関か大手マスコミでマスクへの次亜塩素酸水のスプレーの効果及びマスクの劣化の有無を実験して結果を公表していただきたい ものである。ちなみに、私は消毒が有効でマスクを劣化させない事が確認されるまでは単に陰干しだけで対応する予定である。

2020年2月24日 ( 2015年5月21日の魚拓は こ ちら、 2009年6月3日公開の旧記事は こちら。)

目次

浅見真規 vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp


(注1) 使い捨てマスクの洗濯は フィルター等を大幅 に劣化させる危険があるので避けるべきである。また、消毒や日光に当てて干す事も場合によってはマスクの耳紐やフィルターの劣化を招く危険がある。そのた め、私は陰干しを推奨する。尚、マスクの消毒用に次亜塩素酸水スプレーやアルコール・スプレーが市販されている。ただし、中国の東華大学非績 造材料・工程学部の靳向U教授はマスクにアルコールをスプレーするとマスクを劣化させると指摘している。

下記urlの人民網日本語版記事参照。

http://j.people.com.cn/n3/2020/0203/c95952-9653703.html

(注2)  下記urlのWHOのホームページ記事参照。

https://www.who.int/news-room/q-a-detail/q-a-coronaviruses

(注3)  下記urlの Journal of Hospital Infection ホームページにおける [ G. Kampf, D. Todt,  S. Pfaender,  E. Steinmann ] らの論文"Persistence of coronaviruses on inanimate surfaces and their inactivation with biocidal agents"参照。

https://www.journalofhospitalinfection.com/article/S0195-6701(20)30046-3/fulltext#sec3.1

>it can remain infectious for from 2 hours up to 9 days

とあるので、霧状の微小飛沫がマスクに少量付着しただけなら一晩の陰干しで感染活性ウイルス比率は相当低下する 可能性がある。

   尚、下記urlのスプートニク日本ニュース記事参照。

https://jp.sputniknews.com/science/202002137103750/