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「STAP細胞」が死んだ細胞である証拠が小保方の論文と理研公開動画に存在する

 

 理化学研究所・発生・再生科学総合研究センター (CDB)のユニットリーダー 小保方 晴子の「STAP細胞」関連の論文に小保方らが「STAP細胞」と命名した細胞が実は死んだ細胞である事の証拠があります。また、理化学研究所がYouTubeで公開した動画にも小保方らが「STAP細胞」と命名した細胞が実は死んだ細胞である事の証拠があります。ただし、マクロファージ等の食細胞やネクローシス (注1) した死細胞からの放出物は無色透明に近いので極めてわかりにくいため、見つけるには予備知識と十分な注意を要します。


予備知識

(1)アポトーシス (注1) という穏やかで自発的な死に方をした細胞はマクロファージ等の食細胞に捕食 (注2) されます。

マクロファージはT細胞やB細胞と比べるとライブセルイメージング動画では無色透明に近く見えにくい細胞で、細胞の一部を非常に細長くしたり(下の左の写真参照)、大量に死細胞を捕食すると大きくなったりしています。

    

 尚、T細胞やB細胞は細胞膜表面に、それぞれT細胞受容体やB細胞受容体という突起を大量に持つためライブセルイメージングの動画では白っぽく見えます。これは、表面に微小な凹凸のあるスリガラスが白っぽく見えるのと似ています。

 

(2)ネクローシス (注1) という細胞の内容物を放出するという死に方をした細胞はマクロファージに捕食されず放置されます。また、放出される細胞の内容物はほとんど無色透明なので注意して見なければ見落とす危険があります。


小保方の論文と理研公開動画に存在する「STAP細胞」が死んだ細胞である証拠

(1) nature誌の小保方他(2014b)letter (注3) のFigure 2のb画像の右側の上から3番目と4番目の画像

 nature誌の小保方他(2014b)letter (注3) のFigure 2のbの右側3段目の画像には、注意して見ると、うっすらとマクロファージが写っており、緑の細胞はマクロファージに捕食されマクロファージの細胞内にある事がわかります。

わかりやすくするため、nature誌の小保方他(2014b)letter (注3) のFigure 2のbの右側3段目の画像のコントラスト等を変えた画像を下に示します。

(2) nature誌の小保方他(2014a)article (注4) の附属Video1 

 Video1 の前半部分ではマクロファージが見えにくいが細胞数が徐々に減っておりマクロファージに捕食されていると考えられます (注5) 。そして、Video1 の後半部分を注意して見ると無色透明に近いマクロファージが細胞の一部を細長く変形してアポトーシスした緑色の死細胞を捕食しているのがわかります。Video1 の静止画像を下記に表示しておきます。

   

 

  

 

(3) nature誌の小保方他(2014a)article (注4) の附属Video2

Video2 の動画の半ばくらいで静止していて緑に変色した細胞が動き出しますが、良く見るとマクロファージに引き回され捕食されている事がわかります。

『Fis-dur日記帳』記事「STAP細胞の動画」にある解説がわかりやすいので引用します。

http://blog.goo.ne.jp/fisdur/e/3acd0b8183c6bf5001286573994e92aa

>その緑色をした細胞たちは死細胞を食べて消化する「マクロファージ」という細胞に

>食べられてしまい画面の中を引きずり回されています。
>どうしてマクロファージだと分かるかというと、
>盛んに動き回って他の細胞を食べてしまうアメーバ状の細胞だからです。
>マクロファージが緑色の細胞を次々食べこんでいくので
>緑色はGFPでなく、死細胞に見られる自家蛍光だったのでしょうね。

 

(4) 理化学研究所がYouTubeで公開した動画

YouTubeで、理化学研究所が「Pluripotent cells generated by STAP/ リンパ球初期化3日以内 」というタイトルで公開している動画の10秒目頃に、注意して見ると一瞬ですが、当初矢印で示された右側の緑の細胞が右下方に、ほとんど透明な細胞の内容物を放出してネクローシス(注1)という死に方をし緑色に蛍光します。さらに11秒目頃に、注意して見ると一瞬ですが、当初矢印で示された左側の細胞も下方にほとんど透明な細胞の内容物を放出してネクローシス (注1) という死に方をし緑色に蛍光します。( 生物@2ch掲示板・STAP細胞の懐疑点 PART279スレ・730氏コメント 参照)

これらの場合はネクローシス (注1) ですので、マクロファージは捕食しません。( 生物@2ch掲示板・STAP細胞の懐疑点 PART280スレ・120氏コメント 参照)

ほとんど透明な細胞の内容物を放出してネクローシスという死に方をした瞬間の静止画を示します。

 

 

尚、この動画の緑の死細胞は、Nature誌の小保方他(2014a) article(注4) のFig. 1f において矢印で示されている細胞と同一と考えられる。


特に参考にしたサイト

『Fis-dur日記帳』記事「STAP細胞の動画」 

生物@2ch掲示板・STAP細胞の懐疑点 PART279スレ・730氏コメント 

生物@2ch掲示板・STAP細胞の懐疑点 PART280スレ・120氏コメント 

『大隅典子の仙台通信』記事「STAP細胞を前提にしないと説明できない? 」のLiveCell氏のコメント( at 2014-04-18 08:41)

wikipedia「マクロファージ」

Naimish R. Patel他(2012) "Cell Elasticity Determines Macrophage Function" 附属Video S2

注釈

(注1) アポトーシスとネクローシスという細胞の死に方については、『冬虫夏草』記事「傷ついちゃったらぶちまける」 記事と、 昭和大学・生物化学部門「細胞の死に方(アポトーシスとネクローシス)」 記事参照。

 

(注2) 長崎大学熱帯医学研究所の下記の記事参照。

http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/internal/respiratory.htm

アポトーシス細胞はマクロファージや好中球などの食細胞により貪食処理(ファゴサイトーシス)される。この機序をエフェロサイトーシスと呼ぶ。

 

(注3) 小保方他(2014b)letterは、nature vol. 505, pp.676–680 に、2014年1月30日付けで掲載された論文で、2014年5月10日時点では、下記のnature誌のサイトで閲覧可能。

http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/full/nature12969.html

著者は、

Haruko Obokata, Yoshiki Sasai,  Hitoshi Niwa,Mitsutaka Kadota,Munazah Andrabi,Nozomu Takata,Mikiko Tokoro,Yukari Terashita,Shigenobu Yonemura,Charles A. Vacanti & Teruhiko Wakayama

タイトルは、

Bidirectional developmental potential in reprogrammed cells with acquired pluripotency

 

(注4) nature誌の小保方他(2014a)articleは、nature vol. 505, pp.641–647 に、2014年1月30日付けで掲載された論文で、 2014年5月10日時点では、下記のnature誌のサイトで閲覧可能。

http://www.nature.com/nature/journal/v505/n7485/full/nature12968.html

著者は、

Haruko Obokata,Teruhiko Wakayama,Yoshiki Sasai,Koji Kojima,Martin P. Vacanti,Hitoshi Niwa,Masayuki Yamato & Charles A. Vacanti

タイトルは、

Stimulus-triggered fate conversion of somatic cells into pluripotency

 

(注5) 『大隅典子の仙台通信』記事「STAP細胞を前提にしないと説明できない? 」のLiveCell氏のコメント( at 2014-04-18 08:41) 参照。

http://nosumi.exblog.jp/20586616/

興味深いのは蛍光非発現の細胞が減っていること。

>細胞死によるのであれば、死んだ細胞のカスが残りますが (DICでは白く光って見える)、

>きれいに無くなっているので何かによって処理されていると考えられます。


2014年5月12日 (2014年5月10日付けの当初版はこちら)

浅見真規 vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp

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