(注意): 下記の記事は2017年5月14日に北朝鮮が「火星12」型ミサイル実験を行なう以前の状況を前提とした過去記事です。( 2017年5月19日追記 )

 [ 過去記事保存版 ]:岩国基地周辺住民疎開で北朝鮮の核ミサイル非保有が判明する可能性

 

 

    北朝鮮のミサイル実験結果や度を越した恫喝から、現時点では北朝鮮がたとえ核爆弾を保有していても、移動式発射型ミサイル用の核弾頭を保有していない可能性が高いと私は考える。アメリカのトランプ大統領が強気に北朝鮮への軍事制裁の可能性を表明しているのも、より多くの情報による詳細な分析から現時点では北朝鮮が核ミサイルを保有していない可能性が高いとの結論を得ているのであろう。

   アメリカのトランプ大統領としては北朝鮮がアメリカ本土に到達可能な核ミサイルを保有する前に軍事的手段を使ってでも北朝鮮を非核化したいのであろう。中国が北朝鮮を平和裏に非核化できねばアメリカは軍事攻撃も辞さない態度を示している。また、北朝鮮は3月6日の4発の弾道ミサイル同時発射が在日米軍基地攻撃を担う部隊による発射実験であると公表している。北朝鮮のミサイル発射実験から北朝鮮が現時点で実戦配備している車両積載型の最長射程の弾道ミサイルは射程約1000kmのスカッドERミサイルと推定される。それを前提に考えると、北朝鮮が、もし仮にミサイル搭載可能な核弾頭を保有していると仮定しても三沢基地や嘉手納基地は射程外で狙えるのは岩国基地か佐世保基地くらいであろう。また、岩国基地にアメリカが最新鋭のステルス戦闘機F-35を配備したことも北朝鮮が岩国基地を攻撃する動機になりうる。

   北朝鮮はアメリカに攻撃されたら日本への核攻撃も辞さない態度を明らかにしている。もし、アメリカが軍事制裁としてシリアの軍事施設に巡行ミサイルを撃ち込んだように北朝鮮の軍事施設に巡行ミサイルを撃ち込み、北朝鮮が核ミサイルを保有していれば岩国基地か佐世保基地を核ミサイルで攻撃するはずである。逆に、アメリカが北朝鮮の軍事施設に巡行ミサイルを撃ち込んでも北朝鮮が岩国基地か佐世保基地に核ミサイルを撃ち込まねば北朝鮮が核ミサイルを保有していない事が実質的に判明するのである。

   アメリカは北朝鮮に対して軍事行動を起こす前に日本政府に通知する事になっている。日本政府が無能でなければ通知を受けた直後に岩国基地周辺住民を疎開させるであろう。岩国基地周辺住民全員が疎開完了すれば北朝鮮による核攻撃を受けても民間人の死者がゼロにできる可能性もある。岩国基地のアメリカ軍も自衛隊も防空用地下壕を持っているはずなので、北朝鮮による核攻撃があっても軍民を問わず死者ゼロという結果もありうるのである。北朝鮮としても死者ゼロなら第二次世界大戦後初の核兵器の実戦使用であっても国際非難を最小限にできるというメリットと日米韓に核兵器保有をアピールできるメリットと核ミサイルの作動確認ができるメリットがあるため、もし仮に核ミサイルを保有していれば北朝鮮も岩国基地か佐世保基地を核ミサイル攻撃してくるはずである。ただし、佐世保基地を核ミサイル攻撃すると岩国基地を核ミサイル攻撃するより経済的被害が大きく、報復としてアメリカが予告攻撃してピョンヤンを破壊する可能性が高くなるので、北朝鮮が核ミサイル攻撃するとしても民家への被害の少ない岩国基地を狙う可能性の方が高いと私は予想している。

   つまり、岩国基地周辺住民の疎開とアメリカ軍の巡航ミサイルによる北朝鮮軍事施設への軍事制裁によって北朝鮮の核ミサイル保有の有無が実質的に判明するのである。

 

   もし仮にアメリカが北朝鮮に対する軍事制裁予定を日本側に事前通知してくれば、日本政府は早急に岩国周辺の民間人を疎開させねばならない。疎開すべき範囲について、下に私の案を示す。

(↑の地図画像をクリックすると大きな画像で見れます。 表示地点はGoogle-map参照。 尚、JR西岩国駅・室の木町5丁目付近の詳細図は こちら 、平田付近の詳細図は こちら 。)

 

   上図の私の疎開区域案で柿色の線より南東側を強制避難区域にする事を推奨し、(文民)公務員・金融機関正規社員・JR西日本正社員・警備会社正規社員・通信会社正社員・電気会社正社員・ガス会社正社員・放射線研究者等のうち、40才以上で二人以上の子供のいる者または45才以上で子供のいる者または50才以上の者は今津川と門前川に囲まれた中州以外は政府の許可を得て立ち入る事ができるものとし、青色の線より南東側は疎開希望者による任意避難区域とする案を緊急提案する。 尚、今津川と門前川に囲まれた中州はアメリカ軍人と自衛隊員以外は立ち入り禁止とすべきである。(緊急提案なので至らない点があるかもしれない。)

   尚、民間人が緊急疎開を完了し、岩国基地の自衛隊員・アメリカ軍兵士が防空壕に基地上空到達直前に避難できればパトリオット・ミサイルで迎撃しない方が良いと私は考える。なぜなら、迎撃すれば検知困難で極めて強い放射毒性のあるプルトニウムが広範囲に飛散し、風評被害によって半永久的に岩国市と広島県南西部の観光産業に大打撃を与えるからである。また、迎撃してしまうと北朝鮮が本当に核ミサイルを保有しているか否かの真相究明困難になる事も考慮すべきである (単に弾頭部分に臨界量超のプルトニウムを詰めただけで核爆発しないダミーの核弾頭を搭載して発射してくる可能性も排除できないからである。) 。

 

   金正恩とその同母兄妹が北朝鮮の公職を辞し家族を引き連れて北朝鮮国外に亡命するか死亡するかせねば北朝鮮の非核化がありえないという現状では、金正恩が亡命を受け入れない場合には岩国基地周辺住民の疎開後にアメリカ軍が北朝鮮に軍事制裁するのが実質的に唯一の解決策であろう。北朝鮮がアメリカ本土に到達可能な核ミサイルを保有する以前に北朝鮮の早急な非核化が望まれる。そのため、岩国市民の疎開の不便と岩国市の市街地の建物等の財産を焼失のリスクに晒すのはやむをえないであろう。そして、もし仮に北朝鮮が岩国基地を核攻撃した場合には、政府が損失補填すれば良いであろう。

   そして、もし仮に北朝鮮が核ミサイルを保有していて岩国基地を核攻撃してきても、それ以上の攻撃は当面は考えにくいので、北朝鮮がアメリカ本土を射程に入れる核弾頭ICBMを保有する前に日本全土で防空壕建設を急いで進めるべきであろう。それはそれで良い契機になると思う。そうでなければ、ほとんど防空壕が無い状態で北朝鮮がアメリカ本土を射程に入れるICBM実験に成功すれば日本は北朝鮮から名目はともかく実質的には巨額の朝貢を要求され、日本が防空壕建設すれば侵略準備とみなして先制核攻撃をすると脅され防空壕建設すらできない状態に追い込まれかねず、日本が実質的な北朝鮮の属国に成り下がってしまう危険があるからである。

   そう考えると、可能性は低いと思うが、もし仮に北朝鮮が核ミサイルを保有していて岩国基地を核攻撃し、岩国の民間住宅等が一万世帯分焼失したと仮定しても経済損失は1兆円未満であり対策を進める契機になるなら不幸中の幸いであろう。更に、北朝鮮が現時点で核ミサイルを保有してなければ岩国市も無傷で北朝鮮の非核化のキッカケになりうるわけで、対北朝鮮強攻策を推進するトランプ大統領に日本人は大いに感謝せねばなるまい。


目次

2017年5月3日 ( 2017年4月25日・当初版は こちら 。 )

御意見・御批判は対応ブログ記事・[ 岩国基地周辺住民疎開で北朝鮮の核ミサイル非保有が判明する可能性   浅見真規の雑記ブログ ] でコメントしてください。

浅見真規 vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp