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インフルエンザ・ワクチン添付文書における有効性の不正について
日本のインフルエンザ・ワクチンの添付文書(注1)には有効性に関する臨床データに関して不正があります。
まず、1972年以降の日本のインフルエンザ・ワクチンは効果が不活性化したウイルスの一部分だけを利用するスプリット・ワクチンで低いものの副反応が小さいものです。ところが、1971年以前に使われていた不活性化したウイルスの全体を利用する全粒子ワクチンという効果が高いものの副反応も大きい別のワクチン(注2)の有効性の臨床データを現在のインフルエンザ・ワクチンの添付文書に載せているのです。つまり、現在のインフルエンザ・ワクチンの添付文書には別の薬剤のデータを載せている不正があるのです。
さらに、インフルエンザ・ウイルスが毎年変異するため、インフルエンザ・ワクチンは次に流行すると思われる変異株に対応して製造されるため流行予測がはずれると有効性は非常に低くなります。2003年以降は有効率が低い状況(注3)が続いています。単に流行予測がはずれただけでなく別の原因で有効性が低い状態が続いているのかもしれません。しかし、その有効率の低い2003年以降のデータは添付文書に載っていません。製薬会社にとって不都合な年度のデータは添付文書に載せなくても良いシステムになっているからです。
(注) すべてのワクチン・メーカーの(新型ワクチンも従来型の季節性ワクチンも)インフルエンザ・ワクチンの添付文書の「臨床成績」の「有効性」のデータは同じデータが使われています。 (阪大微生物病研究会製造の季節性インフルエンザ・ワクチンの添付文書参照)
http://di.mt-pharma.co.jp/file/dc/bif_a.pdf
(注2) タイプが異なる千葉血清(現在は存在しない)の市販の全粒子ワクチンのデータが流用されているのです。
(注3) 日本臨床内科医会HP・「インフルエンザ」PDFファイルの13ページ目の有効率のグラフ参照
http://japha.umin.jp/booklet/series/pdf/series033n.pdf
大垣セントラルクリニックHPにおける「各年齢層におけるA型インフルエンザに対するワクチン有効率(%)の推移」の表参照
http://www18.ocn.ne.jp/~ogccl/infuluenza.html
2009年11月3日