[注意]: 以下の記事は北朝鮮の独裁者・金正日死亡以前の記事です。
43. 通常爆薬で核実験偽装の可能性は?
昨年10月9日に北朝鮮が核実験をしたと主張して以降、北朝鮮は国際制裁を受けた。単純に結果から考えると、わざわざ制裁を受けるため通常爆薬で核実験偽装すれば不利なようにも思える。
しかし、軍事的に見れば、核保有してるとアメリカや日本や韓国が認識すれば、アメリカや日本や韓国が北朝鮮を攻撃するには相当な犠牲を覚悟せねばならず、多少の事では北朝鮮を攻撃できなくなる。
おまけに、昨年10月9日以前には北朝鮮は核保有をアメリカに認識させればアメリカの譲歩を引き出せると考えていた可能性も有る。
そういうわけで北朝鮮にとっては通常爆薬で核実験偽装する動機は十分にあるのだ。
また、昨年10月9日の北朝鮮北東部で起きた爆発による人工地震の規模が、(爆発エネルギーの地震への変換効率を上げる細工をすれば)通常爆薬でも可能なほどの規模だった事や震源付近の地形に変化の無い事や放射性物質放出が微量だった事からも核実験偽装の可能性は否定できない。
震源から遠い韓国や日本やアメリカの地震計では昨年10月9日の北朝鮮北東部で起きた爆発による人工地震の原因が核爆発によるものか通常爆薬の爆発によるものか識別不能なのである。
尚、(爆発エネルギーの地震への変換効率を上げる細工をしていない)核実験なら10キロトン程度に相当するので、アメリカの偵察衛星が赤外線で識別できないのは通常爆薬による偽装を示唆するのかもしれないが、この事に関してはアメリカはコメントしていないし、通常爆薬による偽装だとも認定していないので、アメリカの偵察衛星の赤外線探知能力は意外と低いのかもしれない。
上記は、Yahoo Japan掲示板・台湾カテゴリ・[ 北朝鮮問題と台湾が見捨てられる危険 ]トッピックに私が true_masanori_asami というハンドル・ネームで2007/ 1/21に投稿した記事・No.43の転載である。
浅見真規 ( vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp )