はやぶさプロジェクトの欠陥:「イトカワ」の帯電と磁場を調べるべきだった[要約]

 

小惑星「イトカワ」の地表の重力は地球の約10万分の1と推定されている。それゆえ、「イトカワ」がわずかでも帯電していれば、クーロン力は「イトカワ」の重力より強いかもしれない。実際、光電効果によって「イトカワ」は正に帯電してるかもしれない。「イトカワ」に磁場があれば非鉄・軽合金製の探査機「はやぶさ」も誘導起電力によって電磁力を受ける。また、もし仮に、「イトカワ」の岩石・砂礫(レゴリス)の試料を入手できたとしても、その試料の帯磁しかわからず、「イトカワ」の磁場はわからない。その理由の一つは探査機「はやぶさ」の試料採取方法の不完全さに起因するが、それ以外の理由として小惑星「イトカワ」が電磁石になっている可能性も排除できないからだ。それゆえ、小惑星「イトカワ」の帯電と周辺磁場を調査すべきだった。しかし、「はやぶさ」には小惑星「イトカワ」の帯電と周辺磁場を調査するための測定機器が搭載されてなかった。しかし、ターゲットマーカーに複数のアルミホイルテープを取り付けるだけで「イトカワ」の帯電の簡易測定はできたであろう。磁場の簡易測定も容易だったはずだ。小惑星「イトカワ」の帯電と周辺磁場の簡易調査すらしなかったのは「はやぶさ」プロジェクトの欠陥である。

 

それだけでなく、「はやぶさ」は試料採取地点の写真を撮るように予定されてなかった。しかし、写真もとらずにやみくもに試料採取すれば、他の天体由来の隕石試料なのか「イトカワ」固有の試料なのかわからない。それゆえ、試料採取地点の写真を撮るべきだった。

 

それゆえ、「はやぶさ」の「イトカワ」への第一回着陸試行における着地の証明は不十分である。なぜなら跳ね返りが衝突によるものか電気的斥力によるものか不明だからである。尚、第二回着陸試行においては「はやぶさ」プロジェクトチームが急激な減速による柔軟な試料採取ホーンのたわみを着陸によるたわみと誤解した可能性がある。なぜなら、着陸の運動エネルギーが微小だからである。

 

以上の欠陥はJAXA「はやぶさ」プロジェクトチームの惑星科学に対するいい加減な姿勢に起因する。


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浅見真規  vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp

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参考HP

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究本部HP・2005年度 宇宙ニュース記事一覧