1850万ベクレルの放射性ヨウ素131診断薬の被曝副作用の追跡調査しない厚生労働省
まず、最初に念頭においていただきたきたいのは、放射性ヨウ素の暫定基準値(注1)が、水や牛乳1kg当たり300ベクレル、食品では1kg当たり2000ベクレルだという事です。
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6月以降、中部地方以西の下水処理場で半減期の長い放射性セシウムが検出されないのに半減期の短い放射性ヨウ素が発見され、福島第一原発由来でなく医薬品由来ではないかとの指摘がありました(注2-1)(注2-2)(注2-3)(注2-4)。
そこで、検索してみると放射性ヨウ素を含む医薬品の添付文書(注3)がいくつか見つかりました(注4-1)(注4-2)。
たとえば、放射性ヨウ素131を含む「アドステロール-I131注射液」(注4-1)です。これは医薬品と言っても診断薬であって治療薬ではありません。
なんと放射性ヨウ素が標準で18.5MBqすなわち1850万ベクレルです。
これは暫定基準キッカリの放射能濃度の食品9250kg分です。9.25トン分です。
そういう高い放射能量の診断薬が使われていて大丈夫なのでしょうか?
通常は医薬品は副作用調査するので安全だと思いがちですが、本当に高い放射能量の放射性物質による発ガン率の上昇の有無について調査されてるのか厚生労働省医薬品局審査課稲角(イナズミ)氏に問い合わせたところ、7日間は副作用をチェックするが、安全と考えているので、それより長期の追跡調査はしていないとの回答をえました。
そこで、私は長期の追跡調査するように要求しました。
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尚、富士フイルムRIファーマ株式会社が販売しているヨウ素131含有診断薬には「アドステロール-I131注射液」(注4-1)以外に化学組成の異なる「フェオMIBG-I131注射液」(注4-1)という別の製品もあります。
「アドステロール-I131注射液」の吸収線量は富士フイルムRIファーマ株式会社の自社データで比較的高く算定されてますが、同じ富士フイルムRIファーマ株式会社のI-131含有診断薬の「フェオMIBG-I131注射液」は20MBqなのにICRPの資料によって算出して吸収線量が大幅に低く算定されてます。
上記の二製品はヨウ素131の化合物の注射薬ですが、添付文書の吸収線量のデータの単位はGy(グレイ)ですがガンマ線やベータ線では放射線荷重係数(注5)を1として通常はシーベルトと同じに換算するので、もし仮にヨウ素131の化合物の微粉末20MBqを吸入摂取したら220ミリ・シーベルトの内部被曝(注6)になり、「フェオMIBG-I131注射液」の添付文書に示されている吸収線量は大幅に低くなっており、化合物の化学的性質によってそこまで異なるものかと、シロウトとしては素朴な疑問を感じました。
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尚、医薬品使用はインフォームドコンセントにより患者への説明と同意によってなされる事になってますが、予防接種(注7)のように実施前に、説明の上で文書で同意を得る厳格な形式にすべきでしょう。
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追記:
3月末まで文部科学省はキセノン133のデータを隠していました。それを私は追及してたのですが、キセノン133が体内に蓄積しにくいだけでなく、短時間ですが370MBqも吸入する診断薬が存在(注8)するのを知ったので、被曝についての安全性が発ガン率の追跡調査で確認されてると誤解したので追及を止めた経緯があります。キセノン133利用の診断薬について肺ガンの追跡調査していなかったのだとわかっていれば、文部科学省によるキセノン133のデータ隠しをもっと追及したはずです。
2011年7月22日
御意見はメールもしくは、外部リンクの★阿修羅♪掲示板[ 1850万ベクレルの放射性ヨウ素131診断薬の被曝副作用の追跡調査しない厚生省 ]でコメントしてください。
(注1) 下記の厚生労働省HP資料参照
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000017z1u-att/2r98520000017z7d.pdf
(注2-1) 下記の阿修羅掲示板 [ 「恐怖の放射能」の嘘を暴く(週刊ポスト記事)こそ煽り記事 ]における19番コメント参照
http://www.asyura2.com/11/genpatu14/msg/441.html#c19
(注2-2) 下記の毎日新聞記事参照
http://mainichi.jp/area/nara/news/20110623ddlk29040511000c.html
(注2-3) 下記の松本市HP資料参照
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/touhoku/housya/gesui/index.html
(注2-4) 下記の高知新聞HP記事参照
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=277026&nwIW=1&nwVt=knd
(注3) 下記のwikipedia「」記事参照
http://ja.wikipedia.org/wiki/添付文書
(注4-1) 下記の富士フイルムRIファーマ株式会社HP資料参照
「アドステロールI-131注射液」添付文書
http://fri.fujifilm.co.jp/med/products/diagnosis/tumor/ado/pack/pdf/fri_med_ado_attach.pdf
「イオフェタミン(123レ)注射液「第一」」添付文書
http://fri.fujifilm.co.jp/med/products/diagnosis/brain/123i/pack/pdf/fri_med_123i_attach.pdf
「フェオMIBG-I131注射液」添付文書
http://fri.fujifilm.co.jp/med/products/diagnosis/tumor/pheomibg/pack/pdf/fri_med_pheomibg_attach.pdf
(注4-2) 下記の日本メジフィジックス株式会社HP資料参照
「カルディオダイン注」
http://www.nmp.co.jp/member/inter/pdf/t_1_04_02.pdf
(注5) 下記の独立行政法人日本原子力研究開発機構(原子力機構)HP記事参照
http://www.jaea.go.jp/04/ztokai/katsudo/risk/risknavi/box/nuclear2.html
>なお、シーベルトは、グレイに放射線荷重係数(放射線の種類とエネルギーによる影響を補正するための係数)を掛けて求めることができます。
>放射線荷重係数は、ベータ線、ガンマ線およびエックス線が1、中性子線が5〜20(エネルギーで異なります)、アルファ線が20とされています。
>例えば、1ミリグレイの被ばくの場合、ガンマ線では1ミリシーベルト、アルファ線では20ミリシーベルトとなります。
(注6) 下記の「環境放射線データベース」資料参照
http://search.kankyo-hoshano.go.jp/food2/Yougo/j_senkeisu.html
(注7) 下記のe-Govホームページ「法令データ提供システム」資料「予防接種実施規則」参照
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S33/S33F03601000027.html
>予防接種実施規則
>・・・・・(中略)・・・・・
>(説明と同意の取得)
>第五条の二 予防接種を行うに当たつては、あらかじめ被接種者又はその保護者に対して、
>予防接種の効果及び副反応について当該者の理解を得るよう、適切な説明を行い、文書により同意を得なければならない。
(注8) 下記の日本メジフィジックス株式会社HP資料参照
「キセノン-133VSSガス」添付文書
http://www.nmp.co.jp/member/inter/pdf/t_7_03.pdf