[誤りのある過去記事]2012年年始のセシウム検出の原因について
詳細は福島県HPにある福島県災害対策本部作成資料「定時降下物から放射性セシウムが比較的高い濃度で検出された要因について」参照
[注意] 以下の記事には誤りがあります。すみませんでした。(2012年5月10日追記)
年末年始のセシウム降下検出は気温低下による飽和水蒸気量低下も一因の可能性
(注意) 福島市の降下物の放射能測定を担当している福島県原子力センターは下記の私の説と異なる「強風によるセシウム付着土埃舞い上がり説」を主張している。
(注意) 下記の私の説は、強風時には放射性セシウムが付着した土埃が舞い上がる事実を否定するものでない。東北地方や関東地方で、やむを得ず強風時に外出する場合はマスク着用推奨。
(注意) この記事のタイトルを以前の [ 年末年始のセシウム降下検出は気温低下による飽和水蒸気量低下が原因 ] から変更した。(2012年1月19日)
昨年(2011年)末から今年(2012年)年初にかけて、放射性セシウムの降下が少なくとも福島市(注1)と千葉市(注2)で検出されている。
降下量は昨年4月頃並みである。特に千葉市での降下量は昨年(2011年)3月のピーク時の約百分の一程度(注3)である。これは、放射性物質の付着した木から得た薪の燃焼や落ち葉の焼却や年末の大掃除による放射性物質の付着した埃の放出では説明困難な量である。
ところが、東京電力が公開している福島第一原発敷地内の空間線量のモニタリングデータには特に目立った変動が無い(注4)。東京電力が福島第一原発敷地内の空間線量のモニタリングデータを不正改竄していないと仮定すれば、福島第一原発からの放出が増えたわけではないと考えられる。
結局、年末年始の気温の低下(注5)によって上空の大気の飽和水蒸気量が低下し、上空の大気中に水分子が非常に少なくなり、それまで電気的引力(注6)で上空の水分子に引き付けられていたセシウム原子(セシウムの化合物におけるセシウム原子を含む)が落下しやすくなった事も原因の一つと私は考える。
尚、福島市の降下物の放射能測定を担当している福島県原子力センターは下記の私の説と異なる「強風によるセシウム付着土埃舞い上がり説」を主張している。また、上記の私の説は、強風時には放射性セシウムが付着した土埃が舞い上がる事実を否定するものでない。それゆえ、東北地方や関東地方で、やむを得ず強風時に外出する場合はマスク着用推奨する。
追記:
放射性セシウムの降下量と大気中浮遊量との比率が昨年(2011年)3月よりも高い事から昨年(2011年)3月より高速(ただし、「高速」と言っても雪の落下と同程度と思われる)で落下していると考えられ、固体で落下していると思われる。
参考にした見解
(私設原子力情報室ブログ記事「福島で放射性降下物(Fallout)が急上昇 」)
http://nucleus.asablo.jp/blog/2012/01/05/6279531
>おそらく、水素爆発やベントで飛び散って、いまだに上空に漂っている放射性セシウムが、なんらかの原因で、
>一気に降下してきたものと思われます。
注釈
(注1) 福島県HP資料参照。
http://www.pref.fukushima.jp/j/koukabutsu10.pdf
(注2) 日本分析センターHP資料参照。
http://www.jcac.or.jp/lib/senryo_lib/taiki_kouka.pdf
(注3) 日本分析センターHPの下記の資料を比較参照。
http://www.jcac.or.jp/lib/senryo_lib/taiki_kouka_back.pdf
http://www.jcac.or.jp/lib/senryo_lib/taiki_kouka.pdf
尚、福島市については下記の文部省HP資料参照。
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/monitoring_by_prefecture_fallout/2011/04/index.html
(注4) 東京電力HP資料参照
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/index-j.html
(注5) 気象庁HP「過去の気象データ検索」参照
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php
(注6) 水分子には化学分野で極性と呼ばれる電気的偏りがあり、アルカリ金属元素であるセシウムはイオン化してプラスに帯電しやすく、 水分子とセシウム原子は電気的に引き付けられやすい。
2012年1月19日