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 「はやぶさ」プロジェクトの惑星科学探査としての問題点

 

 

小惑星探査機「はやぶさ」は小惑星「イトカワ」の帯電・帯磁の有無・状況を調査していない(注1)。もし仮に、岩石・砂礫(レゴリス)試料を回収できれば、回収した岩石・砂礫(レゴリス)の帯磁の有無はわかるだろうが、いくら試料回収できてもプロジェクタイル(弾丸)発射して飛び散った岩石片・砂礫(レゴリス)を採取する方法では小惑星「イトカワ」の帯磁の方向はわからない。また、現地調査でなければ電磁石状態の場合には帯磁の有無もわからない可能性がある。

ここで、小惑星「イトカワ」の帯電・帯磁の有無・状況はそれ自体の学術的意味だけでなく、小惑星「イトカワ」の帯電・帯磁の有無・状況を調査せずに探査機「はやぶさ」の運動状態から重力加速度を求める方法(注2)では、小惑星「イトカワ」の帯電・帯磁していれば誤差が大きくなる。

 

また、「惑星科学」としての探査なら岩石・砂礫(レゴリス)採取地点の写真撮影もなすべき(注3)にもかかわらず着陸・採取地点の写真撮影もしていない。

 

尚、上記のごとく惑星科学探査としての根本的問題点があり、また、探査機「はやぶさ」の小惑星「イトカワ」への着陸も検証する以前から、学会の日本地球惑星科学連合は代表・浜野洋三が二度にわたって賞賛の声明を出しホームページに掲載している。そのうち、2度目の声明は後に宇宙航空研究開発機構自身が第二回着陸試行での試料採取失敗を認めた(注4)にもかかわらず放置しており、中学生・高校生が誤解する危険があり「地学教育」の重要性を説く日本地球惑星科学連合(注5)の姿勢とも矛盾するので、私は[ 日本地球惑星科学連合HPの声明に対する異議・要望 ]と題する抗議・要望メールを差し出した。


(注1) 宇宙科学研究本部広報への質問メールに対する回答FAXによる。

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(注2)宇宙科学研究本部HP・ISASニュース・「はやぶさ近況 イトカワの観測速報」参照。

http://www.isas.ac.jp/ISASnews/No.296/isas-hayabusa.html

>イトカワ近傍での探査機の運動の解析から得られる質量推定値

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(注3)採取試料が「イトカワ」固有のものか他の天体由来の隕石のものか識別するのに写真撮影は不可欠。地球上の地学の試料採取でも採取地点のスケッチや写真撮影は常識であり、無人機「はやぶさ」ではスケッチが不可能なので写真撮影が必要になる。

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(注4) Yahooニュース(共同通信) - 12月7日記事参照。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051207-00000267-kyodo-soci

>岩石採取は失敗の可能性 小惑星探査機はやぶさ

>・・・・・(中略)・・・・・

>宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)は7日、地球から約2億9000万キロ

>離れた小惑星イトカワに11月26日に着陸し、世界初の岩石採取に成功したと

>していた探査機はやぶさについて「採取に必要な金属球が発射されていなかった

>可能性が高い」と発表した。

>採取は失敗したとみられる。

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(注5) 下記の日本地球惑星科学連合のHP参照。

http://www.jpgu.org/education/index.html

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 2006年1月26日

浅見真規 vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp

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