(注意)これは、閲覧用ではありません。これは、過去記事保存資料用です。最新版を御覧ください。


 福島第一原発の津波の潮位は10m未満の可能性大

 

 

 


まず、説明の前に、最初に福島第一原発の港の画像を御覧になって南防波堤(画面右の突堤)の位置を覚えておいてください。津波の潮位を考える上で重要なのです。

島第一原発原子炉建屋の南方1km強の高台の展望台に設置されてる「ふくいちライブカメラ」による原発用の港の南突堤の位置と東京電力従業員が展望台から携帯電話で撮影したとする津波の映像と見比べてください。原発用の港の南突堤の根元側(陸側)の半分程度は存在が海面の高低差からわかるはずです。

 

NHKによってテレビ放送された東京電力従業員が展望台から携帯電話で撮影したとする津波の映像(Mrhalekulani 氏のYouTube 投稿動画)参照。

http://www.youtube.com/watch?v=Xt1zBwx_HFg

尚、海面の段差は南防波堤の半ばからは南防波堤でなく、南防波堤から外れて手前右側の海岸に平行になっています。


東京電力は福島第一原発の事故の原因は津波でタービン建屋にあった非常用発電機が使用不能になったのが原因としています。

また、東京電力と原子力安全保安院は3月11日の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の福島第一原発における津波で標高15mまで浸水したと発表しています。

しかし、東京電力従業員が3月11日に避難していた福島第一原発南方1km強の高台にある展望台から携帯電話で撮影したとする津波の映像には福島第一原発の南防波堤(標高約6m)が見えており、南防波堤の南(動画では手前右側)の海面の水位は南防波堤より低く撮影時点では南防波堤の南の潮位は6m(注)未満です。

南突堤の北側すなわち原発用の港内では海面の水位が標高約6mの南防波堤より高く、南防波堤の南側に海水があふれているので潮位は8m程度と思われます。また、津波は画面左奥の北東方向から画面手前右の南西方向に押し寄せたと推定され、押し寄せた津波の海水の壁が原発用の港内の手前側(岸壁南端)で海面が盛り上がり原発用岸壁の南の方では岸壁上に押し寄せており海面は標高10m以上あると思われます。また、津波の壁が原発用岸壁南端付近(南側放水口付近)で崖に当たってか巨大な波しぶきの高さ30m程度の水柱が立っています。標高15mまで浸水したとの東京電力の発表は真実かもしれません。

しかし、標高15mまで浸水したのは津波の壁が原発敷地に押し寄せた比較的短い時間だけだった可能性が高いように思われます。そして、標高15mまで浸水したのが比較的短い時間だとすれば、福島第一原発の事故は、海に面した建物の地下に原発の安全上重要な非常用発電機を設置し、しかも、十分な浸水対策を施さなかったという信じがたいほど極めて重大な過失が原因である事になります。また、原発用の港の岸壁の中央付近の潮位は10m未満であった可能性が高いと思われます。


2011年4月23日 (2011年4月23日当初版)

目次

浅見真規 vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp


(注) 下記の原子力安全保安院の資料参照。

http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110413006/20110413006.pdf

尚、上記資料の地図にある南防波堤先端の灯台は、現在は存在しません。津波の動画撮影時点で既に無くなっていたようです。下記のGoogle Mapの航空写真参照。