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ICRPもECRRもヨウ素131の実効線量係数を過大評価している

 

 

ヨウ化ナトリウム・カプセル(注1)という放射性ヨウ素131を利用する医薬品があります。

一回投与最大量は7.4GBq(注1)です。

ここで、ICRPの経口実効線量係数2.2*10^(-8)(Sv/Bq)(注2)すなわち0.000000022(Sv/Bq)によって実効線量を求めると162.8Svとなります。

内部被曝の場合には原爆のように瞬間的に被曝するわけでないので原爆よりは致死被曝量は多いのですが、それを考慮しても162.8Svとはありえない数値です。

ECRRの経口実効線量係数1.1*10^(-7)(Sv/Bq)(注3)すなわち0.00000011(Sv/Bq)によって実効線量を求めると814Svとなり、これもありえない数値です。

 

そこで、私は暫定的に、ヨウ化ナトリウム・カプセル添付文書(注1)に示されているMIRD法(アメリカ核医学界のMIRD委員会が開発した線量評価)による吸収線量によって、ヨウ素131の実効線量係数と考えます。

ヨウ化ナトリウム・カプセル添付文書(注1)によれば、37MBq投与による全身の吸収線量が11.5mGyすなわち11.5mSvなので、数日前からヨウ素摂取制限した場合の暫定的実効線量係数を11.5mSv/37MBqとします。すなわち、3.1*10^(-10)(Sv/Bq)すなわち0.00000000031(Sv/Bq)とするのです。


(注1) 医薬品医療機器情報提供ホームページ資料参照

http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400022_4300003M5037_1_12.pdf

 

(注2) 原子力安全研究協会HP資料参照

http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/4_1.html

 

(注3) 美浜の会HP資料参照

http://www.jca.apc.org/mihama/ecrr/ecrr2010_summary.pdf


2011年11月24日

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浅見真規 vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp