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 下関条約の「台湾」の割譲範囲は自然地理学的に決められた

 

 

下に下関条約 (注1) の第二条と第三条をwikisorce「下関条約 (注2) より転記して示す。

 

第二條

淸國ハ左記ノ土地ノ主權竝ニ該地方ニ在ル城壘兵器製造所及官有物ヲ永遠日本國ニ割與ス

  一 左ノ經界内ニ在ル奉天省南部ノ地

     鴨緑江口ヨリ該江ヲ溯リ安平河口ニ至リ該河口ヨリ鳳凰城海城營口ニ亘リ遼河口ニ至ル折線以南ノ地併セテ前記ノ各城市ヲ包含ス而シテ遼河ヲ以テ界トスル處ハ該河ノ中央ヲ以テ經界トスルコトト知ルヘシ

     遼東灣東岸及黄海北岸ニ在テ奉天省ニ屬スル諸島嶼

  二 臺灣全島及其ノ附屬諸島嶼

  三 澎湖列島即英國「グリーンウィチ」東經百十九度乃至百二十度及北緯二十三度乃至二十四度ノ間ニ在ル諸島嶼

第三條

前條ニ掲載シ附屬地圖ニ示ス所ノ經界線ハ本約批准交換後直チニ日淸兩國ヨリ各二名以上ノ境界共同劃定委員ヲ任命シ實地ニ就テ確定スル所アルヘキモノトス而シテ若本約ニ掲記スル所ノ境界ニシテ地形上又ハ施政上ノ點ニ付完全ナラサルニ於テハ該境界劃定委員ハ之ヲ更正スルコトニ任スヘシ

該境界劃定委員ハ成ルヘク速ニ其ノ任務ニ從事シ其ノ任命後一箇年以内ニ之ヲ終了スヘシ

但シ該境界劃定委員ニ於テ更定スル所アルニ當リテ其ノ更定シタル所ニ對シ日淸兩國政府ニ於テ可認スル迄ハ本約ニ掲記スル所ノ經界線ヲ維持スヘシ

 

第二条第二号は「臺灣全島及其ノ附屬諸島嶼」とあり「台湾省」の語は無い。また、澎湖列島は範囲が緯度・経度によって規定されている。

 よって、下関条約で割譲された臺灣全島及其ノ附屬諸島嶼」は行政区画ではなく自然地理学的に規定されたと考えるべきである。

尚、条約の全権代表署名原本には、「臺灣全島及其ノ附屬諸島嶼」の範囲を示す附屬地圖が存在しない (注3-1) (注3-2) (注4) (注5) が、それは講和交渉を日本で行っていた事から日本の過失である。


目次

2016年12月14日 (2016年11月5日・当初版は こちら 。)

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浅見真規 vhu2bqf1_ma@yahoo.co.jp


(注1) 日本の山口県下関で講和会議が開かれ締結された日清戦争の終結のための講和条約で正式名称は「日清媾和条約」。

 

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(注2) wikisorce「下関条約

https://ja.wikisource.org/wiki/下関条約

 

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(注3-1)  日本の外務省外交史料館保存(請求番号:C5_1)・日清媾和条約・全権代表署名原本・アジア歴史資料センター公開 (レファレンスコード:B13090893700) 参照。

 

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(注3-2) 国立公文書館(請求番号:御02085100)・日清両国媾和条約及別約・御署名原本・アジア歴史資料センター公開・(レファレンスコード:A03020213100) 参照。

 

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(注4) 2016年12月14日に外交史料館・レファレンス担当・熱田さんに問い合わせたところ、調印書原本には台湾の附属地図は存在しないとの確認の回答を得た。

 

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(注5) 台北政府保管 (中華民國外交部保存之前清條約協定) ・中日講和條約(馬關條約)

http://libdb1.npm.gov.tw/ttscgi/capimg2.exe?19:1271432889:910000115002-0-0.pdf

 

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